データ分析との出会い

サイバーエージェントでデータアナリストとして働き始めて3週間が経ちました。

半年前には考えもしなかった人生ではあるのですが、とてもエキサイティングな毎日を過ごしています。

そんな中、帰りのバスでふとデータ分析との出会いに関して思いを馳せ、自分の気持ちが何処へ向かおうとしてるのかを確認してみようと考えたわけです。

 

ということで、ポジショントーク的な事も含みつつ振り返ってみようかとw

 

2009年12月末、僕は一冊の本と共に一人アラスカにいました。

その本は80年代に書かれた計量経済学の教科書で、いたるところに数学の記述が散りばめられており、当時数学を一切勉強したことのなかった僕には呪文書のように思えるシロモノでした。

そして深夜にオーロラが出るのを待つためにその本を読みつつ、計量経済学(統計学と経済学の間の子)を勉強する決意をしたことを後悔していました。

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そこから一ヶ月程遡った11月、留学先の大学の経済学部長の部屋の中で僕は自分の進路として大学院を考えていることを伝え、その答えとして計量経済学無くして大学院への道はないと言われ困惑していました。

その時点では計量経済学が何なのかということさえわからない状態で、統計学さえも知らない状況でした。

ただそんな状態でも大学院へ行きたいという漠然とした思い・・・というかタダのあこがれがあったため、じゃぁ次の学期で計量経済学を履修したいと伝えると「お前統計学と数学勉強したことあるのか?」と返されてしまいました。

しかしそこで引き下がらず、イソイソと日本語の成績証明書の書類を取り出してゼミの単位を指さしながら「コレが統計学の授業だ!」と嘘を付いて無理やり相手を納得させてその場で履修登録をしてしまいました。

冬休みは数列や対数に確率と全くわからない数式を目にしながらひたすら絶望を繰り返す日々でした。僕は大学へは付属の推薦で入っているために数1・A程度の知識すら怪しい状況でした。

最初の授業ではインド人の教授が生徒のレベルを確認するために一人一人に自己紹介と数学と統計のバックグラウンドを聞いていました。何も知らんと言って追い出されることを恐れた僕は平然と「統計勉強してました」といいのけ、後には引けない状況を作っていました。

授業は1時間半が週2回。教科書読んでも一人では理解できないと悟った僕はただひたすらに授業が終わる度に録音した音声を聞き直し、復習のみに専念していました。

結局数学的に何をしているのかは解らなかったものの、どんな目的や理由があって分析が行われるのか?やどんな手法が使えるのか?といったものは理解できるようになり、SAS上ではなんとかデータ分析が出来る程度になりました。

t検定が何かは理解していなかったものの、そのp値が0.1以下なら回帰分析の結果に意味が無い事は理解していました。

logが何かは理解していなかったものの、使うと%のスケールで効果をはかれるように成ることは理解していました。

R^2もどういう計算するのかはよく解っていませんでしたが、モデルの説明能力を表すのは解っていました。

この時点では僕はまだあまりデータ分析には魅力を感じておらず、ただ難しい事をしている自分が好きというサブカル女子的なモチベーションで勉強をしていました。

 

そんな2010年の3月(確か)に大学で開かれた計量経済学のセミナーに招待され、少し衝撃的な経験をすることになりました。セミナーではクレジットカード会社でキャッシングの金利最適化をしているアルバニア人のデータアナリストが、会社でデータ分析がどのように使われそれがどの程度利益につながっているかについて講演を行なっていました。

恐らく初めてデータサイエンティスト的な職を認識したのはこの時だったと思います。このセミナーがきっかけでデータ分析でビジネスが出来るというアイデアが僕の中に定着し、それが自分の手で出来たらとても楽しいだろうなと思うようになりました。

1学期ひたすら計量経済学を勉強し、なんとか一人で回帰分析程度なら出来るようになったものの、まだ自分がデータ分析で何をしたいか?とか自分が何処まで出来るのか?とかは解ってませんでした。

帰国する飛行機の中で計量経済学(データ分析)の可能性にワクワクしつつも、自分が何処まで勉強できるかに不安を抱いていたのを覚えてます。

 

・・・続く?といいなw

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