データ分析との出会い 5

久々に時間が空いて、ニコニコ動画へ行ってみたら、昔よく聞いてた音楽の動画が出てきてエモくなってしまった。

日本に帰ってきてしみったれた顔をしてこの曲を聴きながら書いたブログ記事も思い出してしまった。

今読み返してみると色々な言い訳とかが書いてあるわけなんだけど、一応続きを書いてみようかと思った。

前回の記事の終わりに会社の「自由」と「可能性」を使って色々な事に挑戦したいという話を書いていたと思う。

なんとちゃんと色々とチャレンジ出来ていて、今は研究をしている。(なんてこった)

会社に勤め始めてから1年間はひたすら営業についていって、クライアントのマーケティングデータを分析したりしていた。

ついでに計量時系列を使ったマーケティング効果の分析に関する共同研究なんかもやったりした。(そしていっぱい迷惑をかけた)

唯一いた先輩(トレーナー)は半年目で退職してしまったので、そこからは残された糞設計案件をこなしたり、どうやったら”案件”に貢献できるようになるのかを模索していた。(イライラして日報に糞設計を糞設計と書いたら上司に怒られたのが懐かしい。すみませんでした)

2年目からはエンジニアの部署に異動して、機械学習に触れたりデータ分析に集中するようになった。

このあたりから、普通に機械学習をやるだけではビジネスの要件が満たせないのでは?とか、どんな状況で機械学習を使ったらビジネスにインパクトが出るのか?みたいなのを考える始めた。

こういった興味から他の会社の人たちが何を考えているのかに興味を持つようになった。そしてやっといろいろな論文を読んでそれを仕事に生かそうという基本的なスタンスが出来上がった気がする。

3年目にDynalystに入って分析するようになった。それまでは、代理店での分析とかDMPでの分析といった、ビジネスモデル的にデータ分析がほぼ1ミリも貢献できない場所で戦っていたので、DSPというシュッとやったら利益が返ってくる環境は非常に面白かった。

また、機械学習の言葉と技術でひたすら問い詰めてくる同僚と働いたおかげで、かなり機械学習に対する勘所がわかった。これは自分の短い分析人生の中では革命的な経験だったと思う。MLに関しては今もほぼこの貯金でやっている気がする。

恐らく自分史上最もインパクトの大きい分析をしたのもここだと思う。ちょっとした分析と可視化でかなりプロダクトを成長させることが出来た。でも結局褒められたり評価されたりしたのは全然違う部分だったりしてなんか釈然としなかったし、今でも釈然としない。(いつか是正したい。仮に転職で面接をするとして、今までで一番インパクトの大きかった分析は?と聞かれればこれをこたえる。)

このあたりで因果推論の有用性にようやく気が付き始めたし、メカニズムデザインがデータサイエンティストがどのタスクに集中するべきかを規定していると考えるようになった。(ようやく)

ここで4年目になり、SSPのProfit-Xへ異動するのだけれども、同時にAILabを立ち上げるという事になり、データサイエンスしながらトレーナーもやって、マネジメントもして、さらに産学連携というわけのわからない状態になった。

兎に角気が付くとどんどん時間が無くなるようになっていて、この辺りはかなりジリ貧の状態だった。

このあたりで成田さんから連絡をもらって、色々と飲みながら議論をするようになった。この辺りは自分の運に感謝。

色々迷惑を掛けつつも、因果推論の授業をしてもらったり、何回か広告の効果に関する分析を見てもらったりした。

5年目になって、AILabに集中する事になってマネジメントもかなり整理された。

このあたりでR&D組織を3年やったとにpublicationが皆無の場合に自分の身に起こる事を考え始め、どうやったら研究で成果を出せるかを考えるようになった。

6年目の終わりには成田さんとのAAAI論文が採択されたので、R&Dとしては一歩を踏み出せた気がした。

あとこのあたりで因果推論の入門本を書きませんかという話をホクソエムの方からもらってコツコツ書くことに。

一歩踏み出すと今度は次に踏み出さなければならない。この場合の次とは、「共同研究ではなく会社のリソースだけで研究して採択される」若しくは、「別の人が同様の共同研究で採択される」という事になる。

7年目に入り、会社で研究して採択というのはこの論文がWWWに採択されたことで達成できた。ほかの実績解除も随時進めていきたい。

今のペースを保ちながら研究が出来れば、いくらかの研究業績を因果推論+機械学習辺りで残すことは出来そうになっている。なんとなくPhDほしいよなーとか思っていたけどその辺りは今後どうするか考える。

 

という事でいったん書き連ねてみた。

今冷静に見返してみると、色々な手法のやってはいけない事を一通りやりつくした結果として今がある気もする。特に最初の3年間の知識のなさは今振り返ってもヤバイ。

まぁ色々なハプニングもあったけれども、思っていた通り色々と挑戦できたし。なんだかんだ言いつつも研究できている状態にある。ありがたや。

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