ネタがないので使い古されてる話を1つ。
モンティーホール問題という奴です。(うろ覚えなのでちょっと違う部分があるかもしれないのであしからず)
”人間の脳が如何に確率を上手く捉えることが苦手か?”という例だと思って読んで頂ければと思います。
あなたはあるTV番組に出場し、ゲームに挑戦している最中です。
司会者であるモンティはあなたに3枚のカードを提示しています。
A
B
C
この3枚のカードのうち、2枚はヤギのカードで、残りの一枚は車のカードです。
見事車を当てれば車を勝ち取ることが出来ます。
さて、アナタはここでAのカードを選びました。
まだカードを開けていないので、それがなんのカードなのかは解っていません。
カードをめくろうとしたその瞬間、司会者のモンティはこう言いました。
「今から私が残った二枚のカードの中身をお見せしましょう。」
モンティは2枚(B・C)のカードから1枚(B)をめくりその中身を公開しました。
そしてそのカードはなんとヤギ。
会場がざわめきます。
そしてモンティはこう続けます、
「さて、残ったこの1枚のカード(C)とアナタの持っているそのカード(A)。交換することが出来ますがアナタはどうしますか?」
さて、この問題に対してアナタはどう答えますか?
そしてその”論理的な”理由は何ですか?
さて、答え合わせをしましょう。
自分で選んだからという選択をした人。
統計学の授業では落第です・・・が、殆どの人がこう答えてしまいます。
人間の施行は確率を上手く捉えることが出来ないそうなので仕方がないです。
そもそもこれを確率の問題と捉えていないかもしれません。
まず変えるか否かと聞かれた時、質問はこう変換されるべきです。(他の考え方もあるかもしれませんが)
「車を勝ち取れる確率の高いカードはAかCか?」
そして大体の人はAとCのどちらかに当たりがあるのだから、両方共確率は50%だと考えます。
が、それは実は間違いなのです。
二枚の中で残ったCの勝率は66.666666…%で、最初に選んでいたAの勝率は33.3333333…%です。
さて、何故66%なのでしょう?
コレはいわゆる条件付き確率という奴なんですが、イメージ的に言えば、選択肢をグループとして考えるという事です。
最初の3枚の選択肢でAを選んだ時、BとCに当たりがある確率は66%でした。
カードがまだ何も明かされていない時、BとCにあたりがある確率は66%です。
そしてBがハズレだと明かされた時、BとCに当たりがある確率は一体何%でしょうか?
66%ですね。(カードを明かしたことが確率には影響しないから)
そしてBはハズレと解っていてCと交換することが出来る。
ということで、AからCに交換すると勝率が33%から66%になるわけです。
確率をグループで考えると言いましたが、もう少し補足すると、
確率を時間ごとに考える事が重要です。
50:50だと考えてしまうのは、選択肢が最後の時点で与えられたと捉えているからです。
つまり、それまでの過程を全て飛ばしてしまっているわけです。
実際にアメリカの小学生たちがこの実験を行ってCが車を勝ち取る確率が66%であることが解っています。
この話をあまりデータ分析と直接結びつけるのはよくないのですが、
数字や確率を扱う場合このような選択肢に多々出会っています。
そして過程を飛ばして考えることによって自分から勝率の低い選択肢を選んでいるケースもまた多々あるわけです。
そういったものを回避するために、全人類が統計学をある程度勉強する必要があると思う今日このごろです。